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ロイケリン服用中|低血糖が原因で痙攣がおきた話

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がん治療中に服用する「ロイケリン」。

うちの子も白血病治療のため毎日飲んでいます。

このロイケリンの副作用で血糖値が下がりやすくなる場合がある、と主治医から説明をうけました。

その忠告通り、うちの子は血糖値が下がりやすく、たびたび低血糖状態になりました。

この記事では、がん治療中の4歳の子が低血糖になり、それが原因で痙攣を起こしてしまったときの話をします。

  • 低血糖になった原因
  • 痙攣を起こしたときの状況
  • 低血糖にしないための対処

これらについて、体験談を含めて解説していきます。

ロイケリンの低血糖で悩んでいるかたの参考になれば幸いです。

目次

ロイケリン服用中は低血糖になりやすい

ロイケリンで低血糖になりやすいのは3〜4歳の子どもに多いそうです。

ただし、きちんと3食の食事を摂れていれば問題ないとのこと。

低血糖になる理由

しっかりと食事ができていれば血中のブドウ糖濃度が安定するので、低血糖になることはありません。

佐伯

年齢が同じ闘病仲間の子たちも、きちんと食べている子は低血糖になったことがないそうです。

でも、ちゃんと食べていないと血糖値が上がらず、さらにロイケリンの服用タイミングの関係で低血糖になりやすいのです。

ロイケリンは空腹時に飲むことで効果を得られる抗がん剤。

  • 食後2時間以降
  • 食前2時間前

このタイミングで飲むよう、私たちは主治医から説明されました。

低血糖になったときのルーティン

低血糖で痙攣を起こしてしまったときの我が家のルーティンはこんな感じでした。

  • 20時にロイケリンを飲んで就寝
  • 18時までに夕食を済ませる
  • 次の食事は、翌朝の6時半ごろ

入院中からロイケリンは就寝前に飲んでいたので、退院後もそのルーティンのまま。

寝るのは20時なので、18時までに夕食を済ませます。

早めに夕食を済ませてしまうので、翌朝まで空腹の時間が長くなってしまうんですよね。

佐伯

最低でも12時間、飲まず食わずになってしまいます。

偏食が激しすぎて低血糖に

空腹時間が長くなっても、夕食をしっかりと食べられていれば低血糖になりにくいです。

しかし、当時のうちの子は食べ物をほとんど食べませんでした。

食べるものは、パン、卵、ナッツ、フルーツ、ヨーグルトくらい。

「妖精なのかしら?」という食生活で、白米・肉魚はまったく食べてくれません。

血糖値を安定させるため100%りんごジュースを飲ませていたものの、食べ物の力には敵いません。

しょっちゅう軽度の低血糖になり、脱力・吐き気が出る不調を繰り返していました。

主治医からも、低血糖になりやすい子は偏食がちで、しっかり食事を食べない傾向があると言われました。

佐伯

「食べたくないものは食べたくない」
本人に食べる気がないと、無理やり食べさせることもできないのでツラいんですよね。

ロイケリン服用中|低血糖で痙攣がおきたときの状況

そんなわけで、食べ物を食べないためよく低血糖状態になっていたうちの子ですが、ついに痙攣を起こしてしまいます。

痙攣が起きたときの状況

痙攣を起こしたのは明け方。

その前日の夕食は、いちごとヨーグルトしか食べていませんでした。

以下↓痙攣したときの状況をまとめましたので、見たくない方はスキップしてください。

朝方、子どもの手がピクピクしていることに気づき様子を見ていると、手だけでなく体全体がピクピクし始めます。

これは痙攣だと直感し、時間をチェック→AM5時8分。

夫を起こして、子どもに呼びかけましたが本人もパニック状態。

「こわい!」「ママ!ママ!」「わああーーー!」と絶叫。

目は開いているけれど目線は合わず、胸から跳ねるようにビクンビクンと動いています。

途中から声は出さなくなり、朦朧とした目で体をビクンビクンと震わせ続けています。

私が119に連絡をしおえたタイミングで、両目が上のほうにいって白目になり→中央にキューっと寄って、脱力。

痙攣がおさまりました。

そのまま泡を吹いてぐったりとしています。

時間をチェック→AM5時13分。

佐伯

5時8〜13分の5分間の痙攣でしたが、永遠のようなとてつもなく長い時間に感じました。

救急車で病院へ

痙攣がおさまり、ぐったりしているものの目は開いているので「ママだよ、わかる?」と呼びかけても反応なし。

救急車が到着したので、抱っこして救急車に乗るも反応なし。

救急隊のかたが心電図や酸素計を装備して、さいごに酸素マスクをあてた瞬間に覚醒!

「やだ!こわい!」と声を出してくれました。

すぐにぼんやりし始めたけれど、救急隊のかたが「痙攣はすごく体力を使うからぐったりするもの。酸素は行き渡っているから大丈夫。」と言ってくれました。

病院で検査

病院に到着して、血糖値を測ってみると「39」でした。

  • 正常な血糖値は70〜110
  • 50くらいになると目眩・吐き気
  • 30以下になると痙攣・呼吸困難

医師からはこのように説明を受けました。

子どもは、点滴でブドウ糖を入れてもらうとウトウトし始め、診察台のうえで寝ています。

血糖値が安定したから眠くなったのだと医師の説明を受けます。

さて、痙攣は脳に負担がかかるということで、脳内に出血がないかMRIをとることになりました。

検査の結果、脳内に出血はありませんでした。

佐伯

子どもがぐーすか寝ているのを見ながら、MRIの順番待ちをしているときに夫が病院に到着。
夫の姿を見たら緊張がとけて涙が出ました。

2回目の痙攣

いちど痙攣を起こしたため、夕食には何でもいいからとにかく食べられるものを食べさせるようにしていました。

しかし、最初の痙攣から1ヶ月後、また痙攣を起こしてしまいました。

1ヶ月間夕飯として食べさせていたもの

褒められたものではありませんが、栄養バランス<血糖値を下げないことを第一に、本人が食べるものを用意しました。

  • ウインナーのロールパン
  • 納豆巻き
  • みたらし団子
  • ヨーグルト
  • フルーツ全般

このときには、納豆巻きにはまってくれて「米」を食べるようになってくれました。

りんご、いちご、キウイ、ぶどう、柑橘類など…果物って高いですよね…。

家計はかなり圧迫されましたが、痙攣されるよりマシということで、果物も一通りそろえてストックしていました。

佐伯

栄養バランスが整った食事は、保育園の給食頼り。
(家では食べないのに保育園では食べるってどういうこと??子ども七不思議のひとつ)

しかし、努力もむなしく、また痙攣を起こしてしまうのです。

2回目痙攣を起こしたときの状況

この日も、明け方の痙攣でした。

前日の夕食に食べたものは、バナナ、フルーツとヨーグルト、ごはん少量+具なしみそ汁です。

佐伯

バナナを食べたのにダメだったので、「これからどうすればいいのか」とかなりショックを受けました。

前回の痙攣では、目は開いているけど意思の疎通ができない状態でした。

でも、今回はこちらの声が聞こえている様子で、本人もパニックにはならず、早めに収まりました。

前回と同じ救急隊のかたが到着し、前回と同じように抱っこで救急車に乗って救急外来へ向かいます。

痙攣2回目|病院にて検査

病院で血液検査をしてもらうと、血糖値は「27」。

また、点滴でブドウ糖を入れてもらい落ち着いたら帰宅できました。

佐伯

2回目のときに怖かったのが、「今回もきっと大丈夫だろう」という余裕が頭のどこかにあったこと。
大丈夫じゃなかった場合に、後悔がのこるミスをしそうで怖かったです。

病院でMRI検査

2回目の痙攣がおきてしまったあと、がんを診てもらっている大学病院でMRI検査をすることになりました。

このとき、2回も痙攣を起こす子はあまりいないとも言われました。

MRIで動かずに検査するために、全身麻酔をかけます。

全身麻酔をかけるときは絶食しないといけないため、朝食抜きで病院へ行きました。

ここでも低血糖の症状が現れます。

  • 元気がない
  • 力が入らず椅子に座っていられない
  • ぼーっとしている
  • 眠そうにしている
  • イライラしている

あきらかにいつもと様子がちがいます。

このときの血糖値は「17」でした。

佐伯

いつ痙攣が起きてもおかしくない数値

MRI検査の結果は、脳波に異常なし。

しかし、ここまで血糖値が落ちてしまうのはよくないということで、自宅でも血糖値を測れる機械をつけることになりました。

痙攣を起こさないための対策

今後、痙攣を起こさないためにした対策はこちらです。

  • FreeStyleリブレを装着
  • ロイケリンの服用を朝にする

順番に見ていきます。

①:FreeStyleリブレを装着

自宅でも血糖値を測定できるようFreeStyleリブレを装着することになりました。

腕に針付きのセンサーを装着し、専用のレーダー(またはスマホ)でスキャンするだけで血糖値が測れます。

これを装着することで以下のようなメリットがあります。

  • どのタイミングで血糖値が下がるか分かる
  • 血糖値が下がったときの様子がわかる
  • 不安なときに手軽に測れる

「なんか元気がないな」と思ったときに血糖値を測ってみると、案の定下がっていたり。

佐伯

「血糖値が低い」とわかればすぐに対処ができますよね

また、どんなものを食べると血糖値が安定しやすいのか、わかりやすくなりました。

②:ロイケリンの服用を朝にする

これまで就寝前に飲んでいたロイケリンを、朝6時へと時間を変更しました。

その理由はこちらです。

  • 朝:朝食→昼食→おやつと食べる回数が多い=血糖値が安定しやすい
  • 夜:翌朝まで絶食の時間が長い=血糖値が下がりやすい

朝にロイケリンを飲み、朝ごはん・お昼ごはん・おやつをしっかりと食べて、血糖値を下げやすい副作用を抑えることになりました。

結果的にも、血糖値は安定しつつあります。

うちの子の場合、1日のなかでお昼ごはんを1番よく食べ、夕ごはんはあまり食べないので、このルーティンが合っていると思います。

最後に

ロイケリンの服用タイミングを、朝に変更してからバッチリ血糖値が安定したのかというと、そうではありません。

3ヶ月間がたった今でも、朝方に血糖値が60前後まで落ちることがあります。

そんなときはリンゴジュースを飲ませて血糖値を上げる対処をとりつつ、ロイケリンを飲ませています。

子どもには、「元気で過ごすためにも、しっかり食べなさい」という気持ちは伝わりにくいです。

食べたくないものは食べたくないんです。

この子どもの気持ちと、私たち親の気持ちをうまくすり合わせて、なんとか乗り切っていきたいと思っています。

治療がおわるまで気が抜けませんが、がんばります。

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